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若年性アルツハイマー病について、経過事例をもとに考察

 

 

金曜夜10時のTBSドラマで「若年性アルツハイマー病」がテーマに。

 

10月19日放送の金スマで千葉県睦沢町在住「林さん一家」の特集が。

 

これだけメディアで取り上げられるようになったということは、実際に若年性アルツハイマー病(若年性アルツハイマー型認知症)を患う人が増えているのでしょう。 

 

当サイト内のようこそでも触れましたが、筆者の父親も若年性アルツハイマー病でした。

 

本日の千葉あれこれでは、父の経過事例をもとに、いざ近しい人が若年性アルツハイマー病になったらどうすればいいのかを、当サイトなりに考えてみたいと思います。

 

若年性アルツハイマー病の経過事例
Ⅰ期(発症期)

事例の場合

約束を忘れる。同じ質問を繰り返す、などの症状が出現。家族は困惑、不信感を抱く。

 

1992年から4年間に5つの異なる病院を受診。精神科の医師でさえこの病気をあまり知らず、うつ病と診断され、うつ病の薬が処方された。最終的に若年性アルツハイマー病と診断されたが、通院はしなかった。

  

おすすめ対策

1989年当時に比べて、若年性アルツハイマー病は広く世間に認知されるようになりました。

 

「怪しい」と思ったら抱え込まずに、まずは専門医に診てもらってください。そして、同じような境遇の相談者を探してください。

 

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金スマ林さん一家が凄いのは、この発症期まもなくに、東京から千葉への移住にチャレンジしたことです。

 

住み慣れた地のほうが、アルツハイマー病を患った本人のストレスは少ないイメージがありましたが、林さん一家の暮らしぶりを見て、晴耕雨読に近い生活ができる地方への移住も、可能であれば選択肢の一つになり得ると思うに至りました。

 

Point

本人にとってよりストレスの少ない環境作りを第一に考え、Ⅰ期からⅡ期への移り変わり期間を少しでも延ばす。

 

 

Ⅱ期(社会的支援開始期)

事例の場合

見当識障害顕著(時間・慣れない場所など)。自宅内では、ADLは準備と見守りが必要に。また、長文の会話は難しくなる。

 

家族の介護負担軽減のため、認知症専門デイサービス利用開始。追って訪問介護サービスも開始。

 

おすすめ対策

65歳未満の第2号被保険者が要介護認定を受けるには、16の特定疾病が原因で日常生活の自立が困難になっており、要介護・要支援状態が6か月以上にわたって続くことが予想される場合とされています。

 

介護保険サービスの利用を開始するために、まずはお近くの地域包括支援センターに相談してください。

 

Point

使えるサービスは何でも使う。

 

 

Ⅲ期(身体症状出現期)

事例の場合

腰痛が出現。認知・判断力の低下に伴いADLは一部介助の必要が徐々に出てくる。腰痛で前かがみの姿勢となる。原因不明のうめき声頻繁、ADL低下、頻尿であちこちに放尿、家族に疲労が溜まる。

 

介護保険制度(2000年施行)によるサービス開始(要介護3)。

 

おすすめ対策

認知・判断力の低下に伴いADLは一部介助の必要が出てくるⅢ期。洋服のボタンをかけられない。うがいや歯磨きができない等々、運動器に異常はないのに「できない」ことが多くなってきます。

 

この「できない」にどれだけ「寄り添う」ことができるか。

 

認知症の中核症状と周辺症状(BPSD)について、まずは「知って」ください。

 

Point

中核症状は仕方ないと割り切る。

 

 

Ⅳ期(訪問介護サービス中心期)

事例の場合

筋力低下顕著、体位のバランスがとりにくくなる。不穏状態が増える。起居・臥床動作に不安。皮膚トラブル頻発。鼠頸部に違和感・不快感。ヘルニア手術後、ADLわずかにアップ。

 

各関係機関(精神科の主治医、訪問の内科医、訪問看護師、ケアマネージャー、ヘルパー)によるカンファレンス実施(テーマ:介護上の留意点と今後予測される状況)。

 

主治医処方による抗精神薬を使用。介護ベッドレンタル開始。ヘルニア手術(16日間入院)。

 

要介護3→要介護5へ。

 

おすすめ対策

認知症の周辺症状(BPSD)が出てくると、家族介護がより難しくなります。介護計画の見直しを含めて、遠慮せずにケアマネージャーに相談してください。

 

BPSDへの対処方法に関しては、「あおいけあ物語・第2話」が特に参考になります。

 

Point

本人の「困りごと」を把握して、解決策を探る。

 

 

Ⅴ期(短期入所利用開始期)

事例の場合

てんかん発作(病気による脳の萎縮のため/以降計3回、いずれも自然軽快)。

 

ヘルニア手術で入院した病院の対応に安心した家族は、ケアマネージャーと複数の老人ホームを見学。

 

納得のいく老人ホームに出会え、短期入所サービス初利用。

 

おすすめ対策

あらためて、介護保険による支援(サービス)を以下のサイトで確認してください。

 

Point

新たな介護ステージを模索する。

 

 

Ⅵ期(介護の重度化期)

事例の場合

3度目のてんかん発作。この後腰痛悪化、介護への抵抗増え、特に排泄介助が困難になる。ADLも全体的に低下。

 

主介護者が体調崩し、在宅介護が限界となり老人ホームへ入所。

 

おすすめ対策

認知症の方でも入居可能な老人ホーム(千葉県)は以下のサイトを参考にしてください。

 

Point

本人のために。次世代のために。

 

 

~総括~

 

認知症の方の主たる介護者の8割が女性であり、嫁や妻に介護を託す場合が多いと言われています。

 

こと認知症において、介護における最大のターニング・ポイントは、本人が同居家族を認識できなくなったときでしょう。

 

パーソン・センタード・ケアに基づき、本人のことを第一に考えるのであれば、本人が住み慣れた自宅に住み続けることを望んでいる間は、家族としても在宅で介護したいと願う人が多いかもしれません。

 

しかし、見当識障害が進み同居家族を認識できなくなったら、在宅にこだわらず介護のプロに任せる、すなわち老人ホーム等の施設に入所するほうが本人のためになるのではないか。それが、実体験を通しての率直な感想です。

 

 

若年性アルツハイマー病は進行が早いのが特徴で、現段階では特効薬もなく…。

 

家族の状況によりケース・バイ・ケース、試行錯誤しながら前に進んでいく他ありません。

 

金スマ林さん一家の今後が気になります。長男はまだ15歳。涙が出るなぁ。